Netflixオリジナル映画「さようなら、コダクローム」に見る写真の移り変わり

この映画「さようなら、コダクローム」に登場するお父さんのベンは写真家です。息子のマットは父親の写真家としての凄さに気がついていませんでしたが、実は有名な写真家でした。ここでは、ベンが愛し続けた古き良き時代の物について見てみたいと思います。

そのベンはフィルムにこだわって写真を取り続けます。そのこだわりのフィルムが映画の題にある“Kodachome/コダクローム”です。今はデジタルカメラが主流になってしまったため“コダクローム”の名前を知る人は少ないと思います。このコダクロームは1935年にKodakから発売された初期タイプのカラーフィルムです。このフィルムは静止画と映画の両方に使用され、専門家やアマチュアの間で人気でしたが、2009年に製造を中止しています。

映画のキーになる「コダクローム」

物語の中で、末期の癌であるベンは自分の物を整理している時に、現像されていなかったフィルム「コダクローム」を見つけます。それを現像できるのは、カンザスにあるお店だけです。

コダクロームはコダックで製造されたフィルムですが、最初は普通のフィルムだと思っていました。「普通のフィルムでも現像できるお店は1軒しかないのかな?」と思いながら見ていましたが、実は普通のフィルムではありませんでした。物語の最後で、現像されたフィルムを息子のマットが受け取りそれを父親の家で見るのですが、その時にどういうフィルムだったか分かりました。スライドのフィルムでした。(映画最後のクレジットの中でその写真が見れます!)

それを特別な映写機に入れてマットは写真を見ます。そのシーンで「これだったのか」と初めて知りました。このフィルムを現像する時にお店の人が「一時代の終わりだ」と言いますが、ラストシーンをみると本当にそうだなと思いました。

今、映画の中のようにスライドにして映写機で写して写真を見る人なんていないだろうなと思います。自分で撮ったデータでさえ現像せずに、パソコンやスマホで見てしまいます。手間がかかるけど、味のあるフィルムだったんだなと映画の最後で気づきました。

コダクロームの時代の写真と現代の写真

息子マットがなぜフィルムにこだわるのか父親に聞きます。するとベンは答えました。「今の時代写真を撮る人はたくさんいる。でもほとんどが現像しない。後世の人は今の生活を写真で見ることはないだろう」すごく、深く突き刺さるセリフです。

現在「インスタ映え」という言葉があるくらいですから、本当にたくさんの人が写真を撮っています。でもその撮った写真をどれだけの人が現像するでしょうか?私たちは過去のことを知る時に、昔の写真を見て歴史を知ることが多いです。歴史でなくても家族でも子供に写真を見せて話をすることがあります。

もしみんなが現像しなくなると、写真を見て過去のことを知ることはなむなってしまうでしょう。データがなくなってしまえば、もう過去のことを見ることはできません。ベンはそれを心配していました。未来の人は今自分達が生きている事柄を、もしかすると知らないまま過ごすかもしれないと。

現代は何もかもが利便性を追求しています。効率よくなんて言葉が1番になっています。でもきっと時間をかけることが、いいこともたくさんあるんですよね。それを現代の人は忘れてしまったのかも知れません。

この作品を見て、少し自分の周りを見直してみようと思いました。そして、昔の人が残してくれた大切なものは守っていかないといけないなとも感じさせる映画です。

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