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2018年日本アカデミー賞新人賞受賞の映画「羊と鋼の森」とピアノ調教師の物語

 
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映画「羊と鋼の森」では、外村直樹が高校を卒業して目指しているのが”ピアノ調律師“です。

「羊と鋼の森」で知るピアノ調律師という職業

ピアノ調律師は国家資格にもなっており、ピアノ調律技能検定試験があります。取得すると”ピアノ調律技能士”と名乗ることができます。ピアノ調律師の作業では、調律だけでなくピアノの塗装をする場合もあります。

♪参考:ピアノ調理師技能検定(日本ピアノ調律師協会)

ちなみに本のタイトルでもある羊は、弦をたたくハンマーのフェルトの意味であり鋼は、ピアノの弦の事です。ピアノの弦は230本もありピアノの鍵盤は88鍵あります。ピアノ調律師は、このピアノを湿度、温度などをみて調律することから経験と技術の必要な仕事です。この調律でピアノの音と音楽の出来が左右するほど重要なもので、ピアニストは自分の音を奏でるために何度も調律師と音を合わせることも。

この映画で登場する理想の音を表現している一文とされている文章は、原民喜の小説「砂漠の花」の引用です。それが「明るく静かに澄んで懐かしい文体。少しは甘えているようでありながら、厳しく深いものを湛えている文体。夢のように美しいが現実のようにたしかな文体」というもの。

作品では、佐倉姉妹や濱野絵里のシーンでピアノ演奏が楽しめます。また外村直樹のように音色に想いを寄せて聴いてみたくなる作品にもなっていて音楽映画としてもいい作品です。

第42回日本アカデミー賞新人俳優賞の上白石萌歌とピアノ

本作「羊と鋼の森」で第42回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞したのが上白石萌歌です。この作品に登場する双子の佐倉和音・由仁姉妹を演じるキャストの上白石萌音・萌歌は、実際にも姉妹です。
本作の佐倉姉妹では、マジメにピアノの練習をする姉の佐倉和音役を上白石萌音が、練習をしなくても本番に強い妹の佐倉由仁役を上白石萌歌が演じています。

上白石萌歌公式ブログ「これでもか!」

映画では佐倉姉妹がピアノを弾くシーンもあるが、姉の上白石萌音は、ピアノを小さい頃から習っていてアルバム「chouchou」の中では、ピアノ弾き語りも収録されています。映画の中でも実際にピアノを演奏しているシーンがあり、特に佐倉姉妹のピアノ連弾シーンは見どころです。

二人の芸能界へのきっかけは、「第7回東宝シンデレラオーデイション」です。妹の上白石萌歌が、最年少の10歳でグランプリを姉の上白石萌音が、審査員特別賞を受賞しています。

また上白石萌歌は、テレビドラマ「義母と娘のブルース」「3年A組-今から皆さんは、人質です-」にも出演していて今後の活躍が楽しみな女優です。

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