2.5次元舞台「ハイキュー!!」のキャラクターとキャストの魅力

「ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!』」通称ハイステは、週刊少年ジャンプで連載中の古舘春一のバレーボール漫画「ハイキュー!!」を原作とした2.5次元舞台です。全国優勝を目指す高校生たちの青春が描かれている作品で、2014年から2016年にはアニメ化もされました。

奇をてらった技や非現実的なプレーはほとんどなく、現実的なプレー描写が特徴的な作品でもあります。舞台版のハイステは2015年11月に初演が上演されました。テレビではアニメ版が放送され世の中の「ハイキュー!!」熱が盛り上がっているなか、この舞台化は大きな注目を集めたのです。初演から3年の間に、初演、初演の再演にあたる”頂の景色”、”烏野、復活!”、”勝者と敗者”、”進化の夏”、”はじまりの巨人”が上演されました。そして2018年10月から現烏野キャストの卒業公演となる”最強の場所(チーム)”が上演されます。

「ハイキュー!!」原作キャラクターの魅力とそれを活かすキャスティング

「ハイキュー!!」の人気のひとつに、個性豊かな登場キャラクターたちが挙げられます。それぞれ特徴的なキャラ付けがされていますが、見た目自体はそれほど派手ではありません。2.5次元舞台にする場合、キャラクターの担当カラーのようなものがはっきりしていると、ウィッグやカラコンでキャラに見た目を寄せやすくなります。

その点、「ハイキュー!!」は2.5次元化に向いていないように感じられました。しかし蓋を開けてみれば、ステージ上には漫画のコマから飛び出してきたようなキャストたちが並んでいたのです。これはもちろんキャスティングの妙もあります。バレーボールでは重要な要素である身長と、チーム内での身長差。ここをクリアしつつ、顔の雰囲気がハマるキャストを見事に選んでいるのです。途中でキャスト変更のあったキャラクターもいますが、新キャストもしっかりと吟味されて選出されたであろうことがうかがえる人選でした。

(8月19日「ハイキューの日」イベント)
キャスティングの素晴らしさと同時に、忘れてはならないのが原作キャラクターの魅力です。見た目は派手ではないと言いましたが、中身はしっかりと濃いキャラクターが揃っています。たとえ登場頻度がそう高くないキャラであっても、口癖や特徴的な性格によってキャラ付けがしっかりされているのです。ハイステも公演によっては数校の選手たちが登場し、かなりの人数がステージ上に並ぶことになります。なかにはセリフが少ないキャラもいますが、それでも存在が霞んでしまわないのは、原作キャラの魅力があるからこそなのでしょう。

「ハイキュー!!」の要となる主人公・日向翔陽と須賀健太の親和性

「ハイキュー!!」の主人公は、小柄な高校生・日向翔陽。”小さな巨人”と呼ばれた地元のエースに憧れてバレーボールを始め、烏野高校に入学します。この日向翔陽初演から演じているのが須賀健太です。子役としてブレイク、その後も映像を中心に長年活動していました。舞台にも数本出ていましたが、2.5次元作品のイメージはありませんでした。

そんな彼がこのハイステで演じた日向翔陽役がまさにハマり役だったのです!戦隊ヒーローに憧れていた彼は、自主的にアクションのレッスンなども受けていました。不安要素のない演技力に加え、ハードな試合描写にも耐えられる体の下地も整っていたのです。ハイステの成功の裏には、座長として演技経験の浅い若手俳優たちを支えながら、自らも高みを目指していく彼の存在が大きかったといえるでしょう。

劇中で上だけを目指す日向のまっすぐな視線がチームメイトを鼓舞したように、須賀の背中がハイステカンパニーを引っ張り上げたのです。彼は2018年いっぱいでハイステを卒業します。卒業があるということは、次の世代によるハイステの始まりがいずれやってくるのでしょう。初演からハイステの道を切り拓いてきたキャストたちの熱を、ぜひ劇場で感じてみてください。

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