ドラマ「シグナル」からみる韓国原作と日本リメイク版の関係

現在フジテレビで放送中(2018年4月ドラマ)のドラマ『シグナルがいろいろな意味で注目です。日本リメイク版として原作は韓国の同タイトルドラマ「シグナル」です。韓国では2016年に放送されると人気・社会的反響ともに大きく、同年ヒットした「太陽の末裔」と人気を2分したドラマです。

このドラマは作品が高く評価され数々の賞をとり、出演者の評価を高めただけでなく脚本家(作家)キム・ウニの作品の中で最高傑作といえる秀作となっています。このドラマは単なるサスペンスドラマではなく、事件に関わる人々の人間性や過去と未来(現在)がリンクすることで世の中に与える影響はどうなるのか?という社会的テーマとなっています。
>>>原作韓国ドラマ「シグナル」の詳細はこちら

日本リメイク版「シグナル」への期待度

その原作の評判を受けての今回の日本リメイクドラマなので、否が応でも期待が高まります。主役のプロファイラーが坂口健太郎(ドラマ初主演)で過去にトラウマを抱え、それが彼の警察官としての立場に複雑な影響をあたえる役どころをどのように演じるのか。またドラマのテーマを語る上で重要になる過去の刑事役を北村一樹がどのように表現するか、ドラマの進行の中でも見逃せない要素となりそうです。

日本⇔韓国のリメイク版作品はドラマ制作の社会的、文化的背景が違ってくるため視聴者に支持や共感を得るのが難しいとされています。また原作ドラマを知る人はその世界観をもってリメイク版をみるため、評価が厳しいこともあります。

今回のリメイク版『シグナル』はまだ始まったばかりですが、これまでは原作とほぼ変わらず演出されています。今後ドラマが進むにつれて、各人物の人間性が次第に描きだされ過去との関わりが深くなるにつれて、どのような演出や演技が見られるか楽しみなドラマです。

ドラマ「シグナル」と他、日韓リメイクドラマの奇妙な関係が興味深い!

『シグナル』以外でもこれまで韓国のドラマが日本でリメイクされたことは何度もあり、最近では「記憶~愛する人へ~→記憶(2018年)」「ごめん、愛してる→同タイトル(2017年)」「未生(ミセン)→HOPE~期待ゼロの新入社員~(2016年)」「美男(イケメン)ですね→同タイトル(2011年)」が記憶に新しいですよね。

今回の日本リメイク版「シグナル」の主演は坂口健太郎ですが、彼は「ごめん、愛してる」ではピアニストとして主役の長瀬智也と共演していました。また「シグナル」はフジテレビ系で放送されていますが、「記憶」「HOPE」もフジテレビ系、「ごめん、愛してる」「美男ですね」は共にTBS系での放送となっています。

韓国ドラマの「シグナル」のキム・ウォンソク監督は「未生ミセン」も手掛けていて、この『未生』も韓国でシンドロームを引き起こした作品として高い評価を得ています。そして韓国ドラマ「シグナル」の主演イ・ジェフンは当初「未生」(主演:イム・シワン)の主演依頼をもらったというトリビアもあります。さらに『記憶』には「未生」で高評価を得たオ課長を演じるイ・ソンミンが主役を演じ日本版ドラマの主演中井貴一と共演をしています。
これら「シグナル」「記憶」「未生ミセン」はいずれも韓国のケーブルテレビtvNが制作したドラマです。
>>> ドラマ「未生ミセン」を知る
>>> 原作韓国ドラマ「シグナル」をもっと知る

これらの原作ドラマとリメイクドラマを見るとドラマのしりとりのような奇妙な重なりが見えて興味深いです。たぶんねらったわけではないでしょうが、、。
原作を知りつつリメイク版を見るのもなかなかおもしろいものですよ。

>>> 見逃し日本版「シグナル」は無料お試し【FODプレミアム】 <<<

日本版リメイクドラマ「シグナル」あらすじ・キャスト・原作

2018年4月の火曜ドラマとして「シグナル-長期未解決事件捜査班-」がフジテレビ系で放送されてます。

このドラマは韓国の同名タイトル「シグナル」のリメイク版となっています。主演に坂口健太郎、パートナーの女性刑事役に吉瀬美津子がキャスティングされ周りの俳優陣も個性派ぞろいとなっています。ドラマではサスペンスだけでなく、それぞれ個人と事件との関わりや人間性も描かれるため、主役を演じる坂口健太郎と他の出演者とのケミストリーがドラマの完成度を高めるポイントとなるドラマです。

韓国のオリジナルドラマは演技、作品の完成度共に高い評価や視聴者の支持を集めただけに、日本のみならず韓国でもリメイク版として期待されている注目のドラマです。

日本リメイク版「シグナル」ドラマ情報と原作

日本版タイトル:シグナル 長期未解決事件捜査班
原作:시그널(シグナル)韓国2016年
原作脚本:キム・ウニ
演出:内片輝、鈴木浩介
脚本:尾崎将也(「特命係長 只野仁」「梅ちゃん先生」)
主題歌:防弾少年団(BTS)Don’t Leave Me
キャスト:坂口健太郎、北村一輝、吉瀬美智子、木村祐一、池田鉄洋、甲本雅裕、渡部篤郎

ドラマ「シグナル」のあらすじ

城西警察署勤務の三枝健人(坂口健太郎)は幼少期に自分の同級生の殺人事件や兄の人生を変える事件のトラウマから警察に対して疑心暗鬼になっていた。
そんな時、廃棄物の中から音が漏れる古い無線機を発見し自宅に持ち帰る。夜11時23分、突然その無線機から過去の事件についての報告が聞こえてきた。それは三枝と同級生の少女が誘拐され殺害された未解決事件の捜査報告だった。まさかとは疑いつつも、実在する現場へ足を運ぶと無線の報告通り誘拐事件に関連する白骨化死体を発見し、再捜査が始まることになる。事件の解決はみせたが、この未解決事件は時効の壁を超えることができず、無念な思いを残す結果となった。

そして8年後、アメリカでプロファイリングの研修を受けて帰国した三枝はその経験を活かし警視庁の「未解決捜査班」で過去の事件の再捜査に関わることになる。その捜査班には誘拐事件で再捜査にあった女性刑事桜井美咲(吉瀬美智子)も配属されていた。

過去の未解決事件の再捜査を始動する未解決事件捜査チームは警察組織と事件に関わる人達の間で、過去とつながる謎の無線機を通して時空を超えた様々なドラマが展開していく。

「ブラックパンサー」の監督ライアン・クーグラーと作品

2018年に公開されるとすぐに話題となり映画の歴史を変える勢いでヒットを続けている「ブラックパンサー」。そんな「ブラックパンサー」の監督はライアン・クーグラーです。
映画界に革命を起こそうとしている作品を作ったライアン・クーグラーとは一体どんな人物なのか気になります。

ライアン・クーグラーの経歴とは?

1986年5月23日生まれ
アメリカ合衆国 カリフォルニア州 オークランド出身
2013年に初長編映画「フルートベルト駅で」を製作。
その後2015年「クリード チャンプを継ぐ男」、2018年「ブラックパンサー」を製作している。

「フルートベルト駅で」も彼の出身地オークランドで起きたことを映画にしており、「ブラックパンサー」でも映画はオークランドから始まっていて地元であるオークランドをオマージュしているのが特徴的。

映画「ブラックパンサー」の監督ライアン・クーグラーと代表作品

作品名:フルートベルト駅で

2013年公開作品。
2009年の1月1日にフルートベルト駅で黒人男性が数名警察官に取り押さえられ発砲されてしまう。その様子を電車に乗っていた乗客達が携帯で録画していた。実際に起きた事件を映画化した作品で映画の冒頭は実際に乗客が録画した映像から始まると言うショッキングな内容になっている。

この映画は第66回カンヌ国際映画祭のある視点部門で作品賞を受賞した。
この事件が起きた時ライアン・クラーグは大学院生であったが地元で起きた事件を知り映画にした。主役のオスカーを演じたのは「ブラックパンサー」で悪役キルモンガーを演じたマイケル・B・ジョーダンが演じている。

作品名:クリード チャンプを継ぐ男

「ロッキー」シリーズのスピンオフ作品として2015年に公開された。
ロッキーはボクシングをやめていた。ロッキーの盟友アポロ・クリードの息子は立派な青年に育っていたが父のようにボクシングをしたいと思っていた。そしてボクシングを教えてもらうためにロッキーの元を訪れたのだった。

ロッキー役は今までの作品同様シルヴェスタ・スターローンが務め、ドニーはここでもマイケル・B・ジョーダンが演じている。マイケル・B・ジョーダンはライアン・クーグラーの3作品全てに出演していることになる。この「クリード チャンプを継ぐ男」はロッキーシリーズで1番の興行成績となった。

監督した作品全てが話題作となり今1番注目されている監督と言っても言い過ぎではないライアン・クーグラー。彼が今後どんな作品を作るのかとても楽しみであるし、世間も注目している。

「ブラックパンサー」悪役キルモンガーを演じるマイケル・B・ジョーダン

大ヒット映画の「ブラックパンサー」でブラックパンサーの敵はキルモンガーですが、本当にキルモンガーは悪なのかと言う声が挙がっていて、話題となっています。

マーベル作品にはたくさんの敵が出てきますが、その中で注目されている敵が「ソー」に出てくるソーの弟ロキでした。ブラックパンサーはこのロキと対峙するくらいすばらいい悪役と言われているのがキルモンガーなのです。

キルモンガーがブラックパンサーを憎むまで

キルモンガーはワカンダ王国出身なのに、なぜ母国ワカンダ王国を憎み、プラックパンサーと戦ったのでしょうか?そこには正当な理由があるのです。

ワカンダ王国は自国の地下資源を守るために地下資源の事を秘密にしていました。そのおかげで他の国から資源を奪われずにワカンダの国民は裕福に暮らしていました。しかしキルモンガーはワカンダ出身ですが、アメリカで貧しく暮らしています。ワカンダ以外の国では貧しく苦しんでいるワカンダ人がたくさんいるのです。

それなのにワカンダは自国にいる人だけが裕福でそれ以外の国にいる人達の事は見捨てていると、キルモンガーは怒ったわけです。キルモンガーは地下資源を世界に出せば裕福になれるし、地下資源で作った武器で世界を征服できると考えたのです。
そしてそれを実現するために自分がワカンダ王国の王になるためにワカンダに戻り、ブラックパンサーと戦ったというわけです。

しかもキルモンガーは貧しい中、軍隊に入り、一生懸命勉強してマサチューセッツ工科大を卒業したくらい優秀なのです。アメリカで差別されていたどん底から這い上がったのがキルモンガーだったのです。だから「ブラックパンサー」を見た方はキルモンガーを単なる悪役として見ることができなかったのです。

「ブラックパンサー」キルモンガー役マイケル・B・ジョーダン

今回「ブラックパンサー」で悪役キルモンガー を演じたのはマイケル・B・ジョーダンです。
「ブラックパンサー」の監督ライアン・クーグラーの作品に彼が出演するのは3回目で、ライアン・クーグラー監督作品には全て出演しています。

監督はマイケルにキルモンガーを演じてもらうことで観客に親しみやすさを与えたかった言っています。そして悪役は自分たちの住む世界にいると言うのを知ってもらいたかったと説明しています。そんな監督の思いを知り、マイケルは役作りに「ダークナイト」のジョーカーや「X-MEN」のマグニートを参考にしたそうです。

監督やマイケルの思いが伝わり、観客の間では主人公のブラックパンサーと同じくらい話題になっているのが敵のキルモンガーなのです。敵役を憎めないのは見ていて安心感があるので、そこがこの映画の魅力にもなっています。

映画「ブラックパンサー」あらすじ・キャスト

2018年に公開されたマーベルコミックのヒーローブラックパンサー」。黒人初のヒーローとして話題にもなっている注目の映画です。

その人気ぶりはすごく、全世界の歴代興行収入が10位で10億ドルを突破するというくらい全世界で大ヒットしています。マーベル作品の中での興行収入1位は「アベンジャーズ 」で「ブラックパンサー」は現在それに次いで2位となっています。
しかし「アベンジャーズ 」を超えマーベル作品の中で1位となるのも時間の問題とも言われている躍進ぶりです。

先日、サウジアラビアで35年間の映画上映禁止が解禁されその最初の作品がこの「ブラックパンサー」となり、その人気にも期待できる作品となっています。

マーベルのクロスオーバー作品としては「ブラックパンサー」は18作品目で、このあとに公開予定の「アベンジャーズ インフィニティウォー」にもブラックパンサーやブラックパンサーに登場したその他のキャストも登場するとのこと。

「ブラックパンサー」映画概要

日本語題名:ブラックパンサー
原題:Black Panther
原作:マーベル・コミックス(1966年7月~)
著者:スタン・リー
監督:ライアン・クーグラー
出演:チャドウィック・ボーズマン/マイケル・B・ジョーダン/ルピタ・ニョンゴ など

映画「ブラックパンサー」あらすじ

アフリカにあるワカンダ王国は表向きは貧しい国だったが、実はワカンダの地下にあるヴィブラニウムという資源を使って進化した国となっていた。ヴィブラニウムはダイヤモンドよりも硬い鉱石でそのエネルギーを使いワカンダ王国の国王はブラックパンサーとして王国を守り続けていた。そのワカンダ王国は歴代ヴィブラニウムを白人達から奪われないように、自国だけのものとして発展していた。

しかし全世界には貧しいワカンダ王国出身の人達がいてヴィブラニウムを自国だけのものとして繁栄している国王が許せないものもいた。前国王の弟の息子はヴィブラニウムを巡って父親を王に殺されてことを恨んでいた。
そしてワカンダ王国に戻り自分が王となり、ヴィブラニウムを使ってワカンダの国のすごさを世界に見せつる日を心待ちにしていたのだった。そしてついにその日はやってくる。

ヒーロー映画ではあるが、人種問題やアフリカが今まで追ってきた歴史的な問題などが隠されたテーマになっている。今の時代の流れを象徴するヒーローで、全世界で空前の大ヒットとなっている。

ドラマ「モンテ・クリフト伯」あらすじ・キャスト

2018年4月の木曜ドラマとして「モンテ・クリフト伯-華麗なる復讐-」がフジテレビ系で放送されます。
主演の紫門暖を演じるのは逆輸入俳優としてブレイク中のディーン・フジオカをはじめ悪役初挑戦の高橋克典、脇を固めるのが関ジャニの大倉忠義山本美月、若手注目俳優・高杉真宙とキャストの演技がみのもです。

このドラマはタイトルが示すように原作はフランスの小説「モンテ・クリフト伯」で、日本では「岩窟王」として知られ、復讐劇がメインテーマとなっています。
日本のみならず本家フランスや海外でも幾度となくドラマや映画化されている作品です。

「モンテ・クリフト伯」ドラマ情報と原作

タイトル:モンテ・クリフト伯-華麗なる復讐-
原作:モンテ・クリフト伯(Le Comte de Monte-Cristo)フランス1844年
アレクサンドル・デュマ(Alexandre Dumas)
演出:西谷弘(「昼顔」「ガリレオ」「刑事ゆがみ」)、野田悠介
脚本:黒岩勉(「僕のヤバイ妻」「ようこそ、わが家へ」)
主題歌:DEAN FUJIOKA『echo』
キャスト:ディーン・フジオカ、大倉忠義、山本美月、高杉真宙、高橋克典
フジテレビ公式サイトより)

「モンテ・クリフト伯」のあらすじ

今回のドラマ「モンテ・クリフト伯」は舞台と背景を日本の現代に変えて起こる“復讐劇”となっています。そこでドラマの原作であらすじを追っていきたいと思います。

フランス、ルイ18世の統治のころ1815年ナポレオン・ボナパルトは皇位から失脚しエルバ島へ流されていたが、脱出を試みていた。時を同じくしてマルセイユの若い船乗りエドモン・ダンテスは美しいメルセデスと婚約し、船長への昇格を約束されていた。しかし友人の嫉妬による裏切りからナポレオンの再上陸(百日天下)の共謀者として婚約披露パーティーの最中に逮捕され政治犯が収容されるイフ城へ収監され生涯出られないようにされる。

孤独と絶望の中、無為の日々を送っていたダンテスは、隣の独房に投獄されていたファリア神父と出会う。その神父と話すうちにダンテスは自分の身の上に起こったことを理解し、自分を陥れた友人たちに復讐することを決意する。

無知無学のダンテスはファリア神父に学問を教えてもらい一流紳士へと変貌する。しかし神父は病にたおれ、その時ダンテスは密かにモンテクリフト島に隠された財宝の在りかを託される。やがてダンテスはイフ城からの脱出に成功し、モンテクリフト島の財宝を手に入れる。
投獄からすでに14年の長い年月が経っていたが、友人の裏切りやこれまでのこと、自分を陥れた友人達の現在を知る。そして復讐の準備に9年もの歳月をかけイタリアの貴族「モンテ・クリフト伯爵」として富と権力、知恵を駆使して友人達に復讐を仕掛ける。

ドラマ詳細は>>> 「とれたてフジテレビ」でも紹介

「容疑者Xの献身」の登場人物・石神から見る映画のおすすめポイント

映画「容疑者Xの献身」の実写化が決定し石神役を堤真一が演じると発表された時、違和感を持った人も多かっただろう。なぜかというと、原作の石神は丸顔で髪の薄い中年男として描かれており、長身でイケメンの堤とはイメージがかけ離れているからだ。そのため、公開前は冴えない風貌の石神を堤がどう演じるのか注目された。

堤は石神の雰囲気に近づくため、撮影前に自分の髪を抜いたという。メイクの効果もあったとはいえ、ボサボサの髪、下向きの視線、寡黙な石神の雰囲気をうまく醸し出していた。そして、ラストシーンでは体全体で悲しく苦しい気持ちを表現し、観る人を感動の渦に巻き込んだ。このキャスティングは大正解だったのである。

「容疑者Xの献身」の石神が関わる見どころポイント!

① 人生に絶望した石神が首つり自殺をしようとしていた時、偶然にも靖子と娘の美里が引っ越しの挨拶に訪れるシーン。石神がドアを開けると、光り輝くように見える靖子が立っており、暗い心に光が差す存在になることを示している。

② 捜査が難航する富樫殺害事件に捜査協力を依頼された湯川は、石神と久しぶりに再会して会話するシーンがある。その中で、石神が「湯川、お前は相変わらず若いな。うらやましい」とつぶやく。今まで、容姿を気にしなかった石神の変化に湯川は驚き、誰かに恋していることに気づく。その相手は花岡靖子であると知った湯川が、石神と殺害事件との関係を疑うきっかけになる。

③ 留置場で四色問題を解く石神のシーン。靖子を守り切ったと信じる石神は、留置場の天井を黒板にして、四色問題について考え始める。四色問題とは1800年代から論じられている数学の証明問題で、多くの数学者が挑んできた難問である。難問を考える石神の眼は少年のようにキラキラしており、彼の数学的才能が惜しまれる。理数系の間では有名な四色問題だが、容疑者Xの献身の影響により一般人にも知られるようになり話題になった。

④ 全ての罪を被って自首した石神だったが、靖子の行動を知り「どうして」と叫びながら泣き崩れるシーン。石神の気持ちを思うと切なくて胸が張り裂けそうになるシーンだが、観客の間では靖子の行動が罪の重さに耐えかねたからという説と石神の愛を拒否したという説に分かれる。劇中で最高に盛り上がるシーンなので、ぜひ観て欲しい。

⑤ 事件解決後、内海刑事が「花岡親子は石神にとって生きる希望だったんですね」とつぶやくシーン。このセリフには、罪を犯してしまった石神の思いがすべて集約されていると言える。

石神を引き立てる湯川の苦悩

湯川はどんな事件でも常に冷静な態度を崩さないが、容疑者Xの献身では苦悩する姿が描かれている。それは、湯川が石神の才能を正当に評価しているただ一人の人物であり、純粋で優しい男だということも知っているからだ。「容疑者Xの献身」は変人と呼ばれる湯川の人間らしい一面が伺える映画となっている。

映画「容疑者Xの献身」の原作者、東野圭吾と作品

映画「容疑者Xの献身」の原作者・東野圭吾は1958年大阪生まれ、大阪府立大学電気工学科卒業後は会社員(エンジニア)として勤務している。そして、仕事を続けながら書いた「放課後」が1985年に江戸川乱歩賞を受賞。その後、会社を退職して作家になるもののヒット作に恵まれていない。今の活躍ぶりからは想像がつかないが、1999年に「秘密」がヒットするまで不遇の日々を送っている。「秘密」は日本推理作家協会賞を受賞し、東野圭吾が注目されるようになる。

不遇時代を抜け出した東野圭吾は、「白夜行」、「手紙」、「容疑者Xの献身」、「新参者」などの作品を執筆し、いずれも大ヒットとなった。「新参者」は刑事・加賀恭一郎を主人公とした物語で、「ガリレオ」と同じようにシリーズ化されている。東野圭吾自身が理数出身のため、「ガリレオ」では物理化学・科学を応用したトリックが出てくる。トリックの謎に閃いた湯川は難しい数式をところかまわず書き連ねるクセがあり、バックに流れる音楽の相乗効果でハラハラドキドキ感を味わえる。

東野圭吾の映画・ドラマ化された作品

白夜行: 1999年刊行、2006年ドラマ化、2011年映画化

汚い大人達によって暗い幼少期を過ごした亮司と雪穂。美しく冷酷な大人に成長した雪穂は、他人を踏み台にして這い上がろうとする。そんな雪穂を必死に支える亮司の姿が切ない。白夜行のドラマ版は山田孝之・綾瀬はるか、映画では高良健吾・堀北真希が演じている。

 

手紙: 2003年刊行、2006年映画化

弟・直貴の学費を用意するために強盗殺人を犯した剛志。剛志の逮捕後、直貴は進学・就職・結婚などあらゆる場面で差別を受けながら生きてきた。しかし、その差別が自分の幼い娘にまで及んでいることを知った直貴は、拘置所の兄に決別の手紙を送る。加害者家族の苦しみを描き、世間に問題提起した作品。映画では、直貴を山田孝之、剛志を玉山鉄二の配役となっている。

 

新参者: 2009年刊行、2010年ドラマ化

主人公の加賀恭一郎は、日本橋署に転任してきた新参者の刑事である。日本橋署の管轄・人形町で起きた事件を鋭い洞察力を持つ加賀刑事が解決していくストーリー。新参者はTBSでドラマ化され、加賀恭一郎役を阿部寛、この他には溝端淳平、三浦友和などが脇を固めている。加賀恭一郎は「赤い指」、「麒麟の翼」「祈りの幕が下りる時」にも登場し、事件を解決している。「祈りの幕が下りる時」には、失踪した加賀恭一郎の母の真実、不仲だった父との和解が書かれており「新参者」シリーズの最終章となっている。

東野圭吾作品のススメ

東野圭吾といえば理系のミステリー作家をイメージするが、学園青春、コメディタッチ、スポーツなど幅広い分野を舞台にした小説も数多く執筆している。初めて東野圭吾作品を読む人は、映画・ドラマ化されたものや興味のある分野から読んでみよう。

邦画「容疑者Xの献身」の原作とは?

容疑者Xの献身」には元ネタとなる原作がある。それが東野圭吾原作の短編小説集「探偵ガリレオ。その「探偵ガリレオ」では、主人公・湯川学と大学時代の親友で警視庁捜査一課・草薙刑事が主軸となって物語が進んでいる。草薙刑事が警察では手に負えない難事件を湯川のもとに持ち込み、物理学者らしい実験などを行って解決していくパターンだ。ちなみに、この「探偵ガリレオシリーズ」は、160万部超えの大ヒット作品となっている。

そして、「探偵ガリレオ」を原作にして、映画「容疑者Xの献身」と月9ドラマ「ガリレオ」が製作されている。ドラマ「ガリレオ」には、2007年から放送の第1シーズンと2013年放送の第2シーズンがある。

第1シーズンは、「第55回ザテレビジョンテレビドラマアカデミー賞」の最優秀作品賞、主演男優賞、助演女優賞、脚本賞、監督賞、ドラマソング賞の計6部門の受賞を達成している。第2シーズンでは、「東京アウォード2013」で連続ドラマ優秀賞、「ソウル国際ドラマ賞2014」で特別賞を受賞するなど、国外からの評価も高い。

また、第1シーズンには、草薙の後輩女性刑事の内海(柴咲コウ)、2013年の第2シーズンでは岸谷(吉高由里子)が、ヒロイン役として登場。ただし、内海と岸谷刑事はドラマ用に設定された刑事である。作者の東野圭吾は、ドラマに合わせる形で書籍版「探偵ガリレオシリーズ」の後期から内海刑事を登場させている。岸谷刑事は容疑者Xの献身の原作本、及び映画には出ていない。

「容疑者Xの献身」の主要人物、湯川の特徴は?

主人公・湯川学は天才物理学者で帝都大学准教授の肩書を持つ。何事にも論理的な思考で対処し、紳士的な言動・イケメン・長身と非の打ちどころがない人物である。しかし、彼には子供が苦手という唯一の弱点がある。これは、子供には論理的な話が通じないという理由によるもので、近寄られるとじんましんが出るぐらい苦手だと言っている。完璧に見える湯川の弱点が子供という設定が、人間臭く親しみを覚える。

湯川は「全ての現象には理由がある」が信条で、幽霊やお化け、超常現象など人間の心理を伴うものは否定している。基本的に草薙刑事が持ち込んでくる事件には冷たくあしらって応じないことが多い。しかし、興味が持った事件に対しては「実に面白い」「実に興味深い」とつぶやき、捜査に積極的に協力している。このつぶやきは、名セリフとして流行語にもなった。

「容疑者Xの献身」の映画に登場する湯川の注目ポイント

天才的頭脳ゆえに、理屈っぽく頑固な一面があり変人扱いされることがある。草薙刑事を含む捜査一課の面々から「ガリレオ」というニックネームも付けられてしまった。「容疑者Xの献身」では、石神が犯した罪の重さと友情の間で揺れ動き苦悩する姿が描かれており、意外な一面を観ることができる。

イケメン・長身・クールな湯川役は、俳優・福山雅治のイメージにピッタリ。まさに、はまり役といって良いだろう。

 

容疑者Xの献身の監督・西谷弘作品の特徴とは?

容疑者Xの献身の監督・西谷弘は、1962年生まれの東京都出身。フジテレビドラマ制作ゼネラルマネージャー、ドラマ演出家、脚本家でもある。西谷が演出したドラマは高視聴率を獲得し、監督を務めた映画は大ヒット作が多く有能な人物。
西谷は、「人間味が感じられる小説に興味があり、大切なのは原作に忠実であること」、「小説を映像化する場合は原作の旨味を失わずに、時代性を持たせるようにしている」と述べている。

映画「容疑者Xの献身」の西谷監督が演出するドラマと映画

ドラマの演出

白い巨塔(2003年)山崎豊子原作:
野望を秘めた優秀な医師・財前が、医大病院の教授を目指す作品。白い巨塔が映像化されるのは、今回で4回目である。今回は前作よりも登場人物の感情の動きに重点が置かれており、西谷らしい演出となっている。
キャスト:財前五郎(唐沢寿明)、友人・里見役(江口陽介)

ガリレオ(2007年)、ガリレオXX(2013年):
東野圭吾原作の物理学者・湯川が様々な事件を解決するミステリードラマ。
キャスト:湯川学(福山雅治)

任侠ヘルパー(2012年):
元暴力団員・翼が介護ヘルパーとして奮闘する姿を描いたドラマ。作中に出てくる貧困ビジネスが問題視された社会派ドラマであり、後に映画化されている。
キャスト:翼(草彅剛)

昼顔(2014年):
既婚者同士の恋愛ドラマ。いわゆる不倫ドラマだが、登場人物のキャラクターと演出により、純粋な恋愛として描かれている。昼顔は高視聴率となり、後に映画化されている。
キャスト:笹本紗和(上戸彩)、北野裕一郎(斎藤工)

映画の監督

県庁の星(2006年):
原作は桂望実で西谷弘の初監督作品。エリート公務員が三流スーパーで研修を受け、人間として成長していくサクセスストーリー。
キャスト:野村聡(織田裕二)

真夏の方程式(2013年):
原作は東野圭吾で廃れた小さな海辺の町で起きた殺人事件に隠された悲しい過去。子供嫌いの湯川が、少年と触れ合いながら、事件を解決していく。
キャスト:湯川学(福山雅治)、岸谷美砂(吉高由里子)

西谷監督の作品のおすすめポイント

西谷作品のおすすめポイントは、人間の心の動きが丁寧に描かれているため、観る人の心を捉えて離さないところにある。社会的なテーマの作品が多いですが、激しい暴力や無残な殺人現場は少ないので安心して観ることができる。西谷作品は幅広い年代の方におすすめ。